貸金業者の間では有名なシティズ、その理由とは?

貸金業や街金に関わっている人なら一度は名前を聞いたことがあるのがシティズじゃないでしょうか。貸金業者のほとんどが知っている名前だと思いますし、利用者の中にも一部知っている人もいるかもしれません。シティズは実はすごく有名な街金でしたが、それはサービスがいいとかお客さんがたくさんいるとかそういうことで有名だったのではありません。色々と裁判をして勝ってきたこと、そして業界再編のための引き金になるような裁判で負けたことが大きく影響しているのです。だから貸金業者の中にはシティズはすごく有名なわけです。

もともと古くから街金をしていましたが、昔は違う名前で営業していました。そしてシティズという名前に変えてからはグレーゾーン金利での裁判を何度も繰り返すことになったのです。グレーゾーン金利というのは日本の法律で決まっていた金利上限を超えて金利を設定できるというものでした。金利上限から罰則のある金利までの間がかなり開いていたのです。だから多くの街金や貸金業者はその罰則が行われるぎりぎりの金利を設定していたのです。これがグレーゾーン金利です。

シティズもその一つだったんですけれども、グレーゾーン金利を使っていたことで多くの人から違法だということで裁判を起こされていたのです。シティズはかなり高い勝率でその裁判に勝ってきていたんですけれども、ある裁判でグレーゾーン金利は違法で返済しないといけないという判決が出てしまいました。今ではグレーゾーン金利というものはなくなりましたが、その一つのきっかけになったのがこのシティズの判決だったんじゃないかと言われているのです。だから多くの貸金業者はこのシティズのことをよく知っているというわけです。今の街金や消費者金融などの状況をつくり出した原因とも言えるのですから。

結果的に今はシティズは大手の消費者金融に吸収されてなくなってしまいました。今はもう存在しないので借入れなどをすることはできません。街金としてのシティズはなくなってしまいましたが、この大きな事件というのは貸金業者の間では忘れられないことでしょう。

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